今朝早く間もなくリリースされる.NET 3.5 SP1とVS 2008 SP1の公開ベータ版が出荷されました。これらのサービスの更新では、去年の11月に製品がリリースされてから報告されている問題点に対するバグ修正とパフォーマンスの改善がまとめて提供されています。また、より.NET アプリケーションを上手く構築するための機能追加や改善点も数多く含まれています。(詳細は以下をご参照ください。)
フリーアップデートとして今夏.NET 3.5およびVS 2008 SP1の両方の最終リリース版を出荷する予定です。ベータ版は
ここからダウンロードして頂けます。
重要: SP1 ベータ版インストールノート
本日リリースされたSP1のベータ版はまだベータ形式になっているので、大切なマシンへのインストールはお気をつけください。重要なSP1ベータ版のインストール時に気を付けるポイントは以下の通りです。:
1) もしWindows Vistaをご利用の場合.NET 3.5 SP1ベータをインストールする前にVista SP1がインストールされているかお確かめください。Vista RTMリリース上での起動にはセットアップに問題があります。これらの問題点は.NET 3.5 SP1の最終リリースで修正される予定ですが、それまでは.NET 3.5 SP1ベータのインストール 前 にVista SP1がインストールされている必要があります。
2) もしVS 2008 Tools for Silverlight 2 Beta1 がインストールされている場合、VS 2008 SP1 Betaのインストール前 に、まずそれをアンインストールし、KB949325 もアンインストールしてください。(そうでないとセットアップは失敗します。)これのステップについての詳細が
ここ からご参照いただけます。(注:アンインストールは2つする必要があります。).NET 3.5 SP1とSilverlight2のランタイムが同時にあっても問題ありません。アンインストールする必要があるコンポーネントはVS 2008 Tools for Silverlight 2のパッケージです。VS 2008 SP1 betaと動作する更新版のVS 2008 Tools for Silverlight パッケージは数週間後にリリースする予定です。
3) 出荷されているExpression Blendと問題のある.NET 3.5 SP1 betaでの動作に変更があります。この動作変更は最終の.NET 3.5 SP1リリースで元に戻され、すべてのBlendのバージョンで問題はなくなります。それまで、この問題を回避するには、最近更新されたBlend 2.5をダウンロードする必要があります。
Web 開発への改善
.NET 3.5 SP1 および VS 2008 SP1 にはWebアプリケーション開発をターゲットにした機能更新が数多く含まれています。
VS Web Dev Tools チームがVS独特のワークについての詳細(特定のバグ修正の詳細を含む)を
ここで確認できます。Webスペースでのワークについての詳細は以下の通りです。:
ASP.NET データ・スカフォールディング・サポート (ASP.NET Dynamic Data)
.NET 3.5 SP1 ではリッチな ASP.NET データの "スカフォールディング" フレームワークをサポートしており、素早く機能的なデータ駆動型のWebアプリケーションを構築することができます。ASP.NET Dynamic Data 機能により、自動的にWeb UI(CRUD -- 作成、リード、更新、削除 -- のサポートのある)を様々なデータオブジェクトモデル(LINQ to SQL 、LINQ to Entities、RESTサービス、その他のORMまたは動的データプロバイダーのあるオブジェクトモデルなど)に対して構築することができます。
SP1 にはこの新しい機能をASP.NET にある既存のGridView、ListView、DetailsView、FormViewコントロールに追加しており、スマートバリデーションおよび柔軟なデータテンプレートオプションも可能になっています。また、新しいスマートフィルタリングサーバコントロールの提供や、プライマリキーや外部キーの自動的なトラバースおよびフレンドリーな外部キー名の表示のサポートも追加されており、これらは全てコードの量を大幅に減少させます。
これらの詳細は、 ここにあるScott Hanselmanのビデオやチュートリアルでご確認頂けます。
ASP.NET ルーティングエンジン(System.Web.Routing)
.NET 3.5 SP1 には、新しい柔軟なURLルーティングエンジンがあり、処理するURLをハンドラにルートさせるようにマッピングすることができます。これにより、簡潔なURL(例: /Products/Browse/Beverages)からの引数をパースしたり、またルート登録から新しいURLを動的に計算し生成するすることができます。
この新しいルーティングエンジンはASP.NET Dynamic Data および ASP.NET MVC フレームワークの両方で使用されます。WebフォームおよびMVC ベースのリクエストは両方ともサポートされます。
ASP.NET AJAX 戻る/進むボタンの履歴サポート
.NET 3.5 SP1 でASP.NET AJAXに新しいAPIが追加され、ブラウザの履歴一覧をより上手く管理できるようになりました。(ブラウザの戻る/進むボタンの動作の管理が可能になっています。)
この機能の詳細は、
ここの記事や ここのスクリーンキャストでご覧頂けます。
ASP.NET AJAX スクリプト 結合サポート
.NET 3.5 SP1 で新しく <CompositeScript> 要素が <asp:ScriptManager> サーバーコントロール上に導入されたため、その中で複数のスクリプト参照を定義できるようになりました。CompositeScript 要素にあるスクリプト参照は全てサーバ上で結合されクライアントでは1つのスクリプトとして取り扱われるので、サーバへのリクエスト数は削減され、ASP.NET AJAXアプリケーションに対するページロード時間も改善されます。
スクリプトの結合機能は、スクリプトベースのパスおよびアセンブリリソースの両方をサポートしており、ScriptResources.axdハンドラを使用し動的に結合されたスクリプトを取り扱います。
Visual Studio 2008 HTML デザイナおよび HTML ソースエディタのパフォーマンス改善
2月にリリースしたHotFix ロールアップ には、VS 2008 Webデザイナのパフォーマンス改善とバグ修正が含まれています。VS 2008 SP1でこれら全ての修正と、数多くのパフォーマンス改善が行われています。
Visual Studio 2008 JavaScript のスクリプトの形式およびコードの参照
Visual Studio では、VB および C# に対してリッチなソースコードのフォーマットオプション(スペース、行間、括弧の位置など)がサポートされています。
VS 2008 SP1 では、JavaScript (インラインの<script> ブロックおよび.js ファイル)に対してもよりリッチなソースコードのフォーマットがサポートされるようになりました。現在、Javascript のコーディング設定をツール->オプションからのダイアログで設定することができます。:
これらの設定は自動的に新しくJavaScriptコードをソースエディタに入力すると適用されます。また、既存のコードを選択、右クリックすると、"形式の選択"オプションを選択して既存のコードに適用することもできます。この新機能については、
ここでご確認いただけます。
複数のJavascript/AJAX フレームワークへ改善されたVisual Studio Javascript インテリセンス
VS 2008 にはソースビューでJavascript インテリセンスのサポート があります。初回のVS 2008リリースにあるインテリセンスサポートは普通のJavaScriptだけでなくASP.NET AJAX JavaScriptで書かれたものにもうまく動作します。JavaScriptは非常に柔軟性のある言語ですが、多くのJavaScriptライブラリは機能を実装するためにこの柔軟性を大いに活用しているため、インテリセンスエンジンで補完サポートが提供できませんでした。
VS 2008 SP1 では人気のあるJavaScriptライブラリに対して非常に改善されたインテリセンスサポートが追加されています。(特に、JQuery、Prototype、Scriptaculous、ExtJS、その他人気のライブラリをサポートできるようにしました。)そのため、これらのライブラリを参照した際に改善されたインテリセンスを使用することができます。また、他の人気のあるライブラリなどに対してよりよいインテリセンスを提供できるファイルをどこかでメンテナンスできるかどうかの検討も行っています。
以下はJQueryのスタートアップ機能をVS 2008 SP1のJavaScriptインテリセンスエンジンと使用した例です。
以下は、つなぎになっているJQueryセレクター上でもVS 2008 SP1ではメソッドの引数補完できることがお分かり頂けると思います。
ASP.NET プロジェクトでのWCFサービスに対するVisual Studioのリファクタリングサポート
VS 2008 SP1 では、ASP.NET WebサイトおよびASP.NET Webアプリケーションプロジェクト内で含まれているWCFサービスに対するリファクタリングサポートが改善されました。
もしWCFのクラス名、インターフェイスコントラクト、名前空間を変更する場合、VS 2008 SP1は現在では自動的にweb.configとそれに対するSVCファイル参照を修正します。
クラッシックASPのインテリセンスとデバッグのサポート
前バージョンのVisual StudioにはクラシックASP (.asp) ページに対してインテリセンスおよびデバッグがサポートされていました。しかし、クラシックASPページやプロジェクトを新規作成するファイルやプロジェクトテンプレートはしばらくVSにはありませんでした。初回のVS2008では恐らくクラシックASPのサポートを使用していないだろうと思ってましたが、出荷後のフィードバックによると使われていることがわかりました。
VS 2008 SP1 で、このクラシックASPのインテリセンスとデバッグのサポートを元に戻しました。
Visual Web Developer Express EditionでクラスライブラリおよびWebアプリケーションプロジェクトのサポート
Visual Web Developer 2008 Express edition (フリー)は、SP1で更新され、クラスライブラリとASP.NET Webアプリケーションプロジェクトが追加されました。前バージョンのVisual Web Developer Express はASP.NET
Webサイトプロジェクトのみになっています。
その他の利点として、クラスライブラリやWebアプリケーションプロジェクトのサポートにより、ASP.NET MVC やSilverlightプロジェクトがフリーのVisual Web Developer 2008 Expressで構築できるようになりました。しかも上記のJavaScript、Dynamic Data、クラシックASP、AJAXの改善も全て動作します。
クライアント開発の改善
.NET 3.5 SP1 およびVS 2008 SP1 では、クライアントアプリケーション開発における主要なパフォーマンス、デプロイメント、機能の改善が行われています。
Tim Sneath は
ここでクライアント改善に関して素晴らしいブログを書いています。詳細は以下の通りです。
アプリケーションのスタートアップとワーキングセットのパフォーマンス改善
.NET 3.5 SP1 にはCLRに対して大きなパフォーマンス改善が行われており、アプリケーションのスタートアップの時間が非常に早くなっています。特に"コールドスタート"のシナリオ(.NET アプリケーションが既に起動している場合)の場合です。これは、CLR NGENイメージにあるブロックのレイアウトを変更し、ディスクIOアクセスパターンを大きく最適化することにより可能になりました。またJITコードジェネレータにもいくつか最適化が行われたため、Structを活用するメソッドをより上手くインラインできるようになりました。
SP1をインストールすることで大きな.NET クライアントアプリケーションのスタートアップが40%速くなったことが測定されています。これらの最適化にはいい副作用があり、ASP.NETアプリケーションの1秒当たりのリクエスト処理が場合によっては10%改善されます。
.NET フレームワークのクライアント プロファイル セットアップ の新規パッケージ
.NET 3.5 SP1 では、.NET クライアントアプリケーション構築の際に、".NET Framework Client Profile"という新規のセットアップパッケージオプションが用意されています。これにより新しいセットアップインストールが提供され、まだ.NET Frameworkがインストールされていないマシン上へ、より小さく、より早く、より簡単に、.NETクライアントアプリケーションがインストールできるようになります。
.NET Framework クライアントプロフィールセットアップにはクライアントアプリケーションでよく使用される.NET Frameworkのアセンブリやファイルのみ含まれています。例えば、Windowsフォーム、WPF、WCFなどです。その中にはサーバシナリオで通常使用されるASP.NET やそれらのライブラリまたはコンポーネントは含まれません。このセットアップパッケージは約26MB くらいで、.NET Frameworkセットアップパッケージを全てインストールする場合に比べ非常に早くダウンロード、インストールできるようになりました。
.NET FrameworkクライアントセットアップパッケージにあるアセンブリやAPIはフルパッケージにあるものと全く同じものです。(名前的にも同じバイナリです。)つまり、アプリケーションは、.NET 3.5 SP1のクライアントプロフィールとフルプロフィールの両方をターゲットとすることができますので(リコンパイルは必要ありません。)、.NET クライアントプロフィールセットアップを使用して動作する全ての.NET アプリケーションは通常の.NET Frameworkとは自動的に動作することになります。
構築中のクライアントアプリケーションがあれば、.NET Frameworkクライアントプロフィールとフルの.NET Frameworkの両方がサポートされているということをVS 2008 SP1でプロジェクトプロパティページで示すことができます。プロジェクトプロパティページでは、.NET Frameworkクライアントプロフィールに含まれているアセンブリのみ必要であることを示す新しいチェックボックスを選択することができます。:
その後、VS 2008はクライアントプロフィールセットアップパッケージ用のアセンブリのみ参照することができるようになります。(クライアント再配布で含まれていないアセンブリにある型を使用しようとするとコンパイルエラーを生成します。)コンパイルされたクライアントアプリケーションは、フルの.NET Frameworkがインストールされたマシンと.NET Frameworkクライアントプロフィールのみがインストールされたマシン上のどちらでも起動します。
.NET Frameworkクライアントプロフィールだけがインストールされたマシン上で、.NET Frameworkクライアントプロフィールをサポートしているという記述がそれ自体になかったため、.NET アプリケーションを起動しようとされた場合でも、CLRがそのアプリケーションを起動せず、フルの.NET Frameworkパッケージへアップグレードするようにポップアップを示します。これにより、アプリケーションは常に正常に起動し、ユーザが.NET Frameworkクライアントプロフィールのみインストールしているマシンでフルの.NET Frameworkを要求するようなアプリケーションを起動してアセンブリ不足の例外が出ることの心配をしなくてよくなります。
.NET クライアントアプリケーションの大きいクラスでこの新しい.NET クライアントプロフィールセットアップを使用することができ、インストール速度を大幅に改善できるため、よりお客様に喜ばれるものを提供できるでしょう。
クライアントアプリケーション用の新規 .NET Framework セットアップブートストラッパー
.NET 3.5 SP1 では、新しく"bootstrapper" コンポーネントを導入しましたので、クライアントアプリケーションでこれを使用することで、正しいバージョンの.NET Frameworkがインストールされているかどうかの確認を自動化できるようになっています。
このブートストラッパーコンポーネントは、もしマシン上に.NET Frameworkクライアントプロフィールもしくはフルの.NET Frameworkセットアップパッケージがインストールされていない場合、自動的にインターネットからダウンロードし、インストールします。また、これはバージョンが古い場合は、自動的にバージョンをアップグレードします。例えば、マシンはすでに.NET 3.0がインストールされているが、.NET 3.5が必要とされている場合、.NET 3.5のアップグレードに必要なファイルのみダウンロードします。(全ての.NET Frameworkセットアップをダウンロードしなくてよくなります。)
このセットアップブートストラッパーコンポーネントは、セットアップパッケージをベースとしているClickOnce、そしてサードパーティのインストーラー製品(Installshieldなど)でもご利用いただけます。オプションとしてセットアップのカスタマイズ(スプラッシュスクリーン、セットアップウィザードのステップなど)もでき、最適化されたクライアントセットアップの構築は非常に簡単になっています。
ClickOnce クライアントアプリケーション デプロイメントの改善
.NET 3.5 SP1 では、WindowsフォームおよびWPFアプリケーションの両方に対して、ClickOnceデプロイメントをいくつか改善しています。
- .NET Framework クライアントプロフィールのサポート(全てのClickOnce機能がサポートされています。)
- ClickOnce アプリケーションは、カスタマイズされたインストールUXを表示しながら、‘Setup.exe’ を通じてプログラム的にインストールすることができます。
-
MSI + ClickOnceアプリケーションパッケージ生成を改善
-
ClickOnce のエラーダイアログボックスで特定のサイトへのリンクをサポート
-
ClickOnce ファイル関連の設定をデザインタイムでサポート
-
ClickOnceアプリケーションパブリッシャーがシナリオに適切と思われるClickOnceマニフェストへの署名・ハッシュ変換の選択が可能
-
企業は‘Known Publishers’で署名されたClickOnceアプリケーションオーセンティコードのみ選択、それ以外をブロック
-
FireFox ブラウザを使用によるClickOnceインストールをサポート
Windows フォーム コントロール
SP1 には新しくWindowsフォームのコントロール、例えば、新しいベクター形状、印刷、DataRepeaterコントロールなどが追加されています。
WPF パフォーマンス改善
.NET 3.5 SP1 で大幅にWPFのパフォーマンスの最適化および改善が行われ、グラフィック関係の改善もいくつかあります。:
-
よりなめらかな動画
-
ブラーおよび陰影のビットマップ効果の描画をハードにより高速化
-
文字描画速度の改善、特にVisualBrush、3Dシーンで。
-
2Dグラフィックの改善、特にz-indexのシナリオで。
-
新しいWriteableBitmap クラスによるリアルタイムで引き離し可能なビッドマップの更新。これは、カスタマイズした"paint"-スタイルのアプリケーション、データの可視化、オプションでデフォルトのWPFの2DグラフィックAPIを迂回するチャートやグラフを可能にします。
-
多層化されたウィンドウのパフォーマンス改善。
SP1 にはWPFにおけるよりよいデータの拡張性のサポートも追加されています。ListView、ListBox、TreeViewコントロールは現在 "アイテムコンテナのリサイクル" および "ビジュアル化" をサポートしており、スクロールの際に40%のパフォーマンス改善が簡単に達成されるようになりました。これらのコントロールはオプションで "遅延スクロール" 機能もサポートするようになり、リアルタイムでスクロールせず、マウスから手を離すまで待ってスクロールされます。(Outlookでのデフォルトのスクロールモードです)これは非常に大きデータセットを素早くスクロールする時に便利です。
WPF データの改善
.NET 3.5 SP1 にはWPFにデータバインディングと編集の改善がいくつか行われています。それらには次のものが含まれます。
:
- {{ バインディング }} の中でStringFormatがサポートされ、バインドされた値のフォーマッティングが簡単に。
-
ItemsControlから派生しているコントロールで新しい1行毎のサポート。これにより行に1行置きのプロパティの設定が簡単に。(例えば、1行置きに背景色変更)
-
編集可能なコントロールでのNull値の処理と変換サポートを改善
-
バインドされた項目すべてに検証ルールを適用する項目レベルの検証
-
複数の選択および編集のシナリオを処理するマルチセレクタをサポート
-
データソースへのデータコントロールのインターフェイスをサポートし、項目の編集、追加、削除のトランザクションを可能にしたIEditableCollectionView。
-
IEnumerableデータソースへバイディンぐする時のパフォーマンス改善
WPF は現在仮想スクロールで固有のパネルを書くことができるフックを公開しています。このサポートを上記のデータバインディングといっしょに使用して新しいWPFのデータグリッドを構築することができるようになります。これは今年の後半に出荷予定です。
WPF 拡張可能な陰影効果
.NET 3.5 SP1 にはWPFで新しい陰影効果のアーキテクチャーおよびAPIがサポートされるようになったので、WPF内のすべてのコントロールや要素に非常に表現的な視覚効果を作成し適用できるようになりました。これらの陰影効果は複数の入力の組み合わせを一緒に混じり合わせることができます。特に強力になっているものは、ハードの高速化されたグラフィックのパフォーマンスを大いに使用することで、WPFがGPUを使用して効果(自分で構築した固有の効果を含む)を実行できるところです。ほぼWPFにある全てのものは、(全てを統合させることにより)効果のプロパティ上でWPFのデータバインディングおよび動画を使用することができます。
非常に簡単にコントロール上に効果が適用できます。"Effect" プロパティの設定のみです。
例えば、ハードの高速化された陰影効果をボタン上に追加する時、ビルドインの<DropShadowEffect> をコードから、またはXAMLを通じて使用することができます。
これはボタンの描画が次のようになります。:
効果は拡張性があるため、固有の効果オブジェクトを作成して適用することができます。たとえば、固有の"DirectionalBlurEffect"はListBoxに対して作成・追加することで、素早くスクロールした場合にぼかし効果を使用するようにスクロールの外観を変更することができます。
Greg Schechterのブログに注目して頂ければ、効果のアーキテクチャーの動作と、新しい効果をアプリケーションに対して作成・適用する方法を習得することができます。
(彼の最初のブログはここにあります。)
注:新しい陰影効果APIの導入に加え、SP1のWPFでは既存のぼかしと陰影のビットマップ効果を
更新してハードが高速化されるようになっています。
WPFとDirect3Dの相互運用性
.NET 3.5 SP1 で、効率的にDirect3Dを直接WPFに統合できるようになりました。これにより、より直接的にハードにアクセスできるようになり、WPFアプリケーションでDirect3DのAPIの利点を全て活用できるようになりました。Direct3Dのコンテンツをアプリケーションで画像のように取り扱うことも、WPFコントロールのテキスチャーとして取り扱えるようになりました。
例えば、以下のものはDirect3D SDKにある3つのサンプルです。
WPFアプリケーションで表面の画像にロードすることも、WPFコントロールのテキスチャーとしてマッピングすることもできます。以下はWPF 3Dアプリケーションでテキスチャーとして立体四角形にマッピングした例です。:
注:Direct3Dの統合はSP1ベータリリースにはありません。最終のSP1リリースで表示されるようになります。
VS 2008 の WPF 改善
VS 2008 SP1 で、WPFプロジェクトおよびデザイナが大幅に改善されており、それらは以下の様なものがあります。
:
-
パフォーマンスの改善
-
プロパティブラウザのイベントタブ
-
プロパティブラウザでプロパティのアルファベット順ソート
-
フォームレイアウトに便利なマージンのスナップライン
-
TabControl、Expander、Gridのデザイナ改善
-
コードの初期化リファクタリングでXAMLも更新(XAMLのコントロールおよびイベント宣言を含む)
-
XAMLで宣言されたものにも「定義へ移動」および「すべての参照の検索」をサポート
デバッガもSP1で更新され、XAMLタグでのランタイムエラー(例えば、スタイル、データソース、その他存在しないオブジェクトの参照)のデバッガ内での検知を改善。
データ開発の改善
.NET 3.5 SP1 およびVS 2008 SP1 にはデータ開発が数多く改善されており、その中には以下のものが含まれます。:
SQL 2008 のサポート
VS 2008 および.NET 3.5 はこれからリリースされるSQL2008のサポートが含まれるよう更新されました。Visual Studio 2008 データデザイナ、プロジェクト、ウィザードは現在SQL 2008データベースと接続・動作できるように完全サポートされています。
ADO.NET Entity Framework および LINQ to Entities:
.NET 3.5 SP1 には新しい ADO.NET Entity Frameworkが含まれており、これによりリレーショナルデータに対してハイレベルにおけるEntity Data Modelの定義、そしてその後のこのモデルに対するプログラムが可能になりました。継承、複合型、リレーションシップ(M:Mサポートを含む)などの概念はそれを使用してモデル化することができます。VS 2008 SP1にはビルドインのデザイナサポートが含まれておりこのモデリングをサポートします。
ADO.NET Entity Framework およびVS 2008 Entity Framework デザイナ はどちらもプラガブルプロバイダーモデルをサポートしており、どのデータベースも使用することができます。(Oracle, DB2, MySql, PostgreSQL, SQLite, VistaDB, Informix, Sybaseなど)
LINQ および LINQ to Entitiesを使用して、それらのエンティティオブジェクトの検索、操作、更新を行うことができます。
ADO.NET データサービス(以前のコード名は "Astoria")
.NET 3.5 SP1 には柔軟なフレームワークがあり、RESTベースのデータサービスを作成することができます。以前のコード名が"Astoria"で、現在のADO.NETデータサービスフレームワークは、標準のREST URIシンタックスによるデータの公開と、データソース上で処理するための標準のHTTP動詞の使用をサポートしています。ADO.NET Entity Frameworkを使用して作成されたデータモデルの公開や、その他のデータモデルを公開するためのプラガブルなプロバイダーモデルの使用を簡単に行うことができます。
データソース公開に加え、フレームワークにもリモートRESTサービスと動作するクライアントAPIが追加されました。このクライアントAPIには、LINQライブラリが含まれており、RESTサービスのリモートクエリが可能です。
WCF 開発改善
.NET 3.5 SP1 およびVS 2008 SP1 でWCF開発が改善されました。それらには以下のものがあります。:
-
Webホストされているアプリケーションの場合に大幅な拡張性の改善(5-10x)
-
WCFコントラクトでのADO.NET Entity Framework エンティティの使用
-
DataContract シリアライザ、UriTemplate やWCF WebプログラミングモデルでのAPIの利便性の改善
-
VS 2008 SP1での TestClient サポートを改善
-
WCF サービスプロジェクトにVS 2008 SP1 でホスティングウィザードが新規追加
-
パーシャルトラストの場合におけるデバッグの改善
VB および C# の改善
VB および C# チームも VS 2008 SP1にいくつか優れた改善を加えています。
Visual Basic
Visual Basic プロジェクトに"XML to Schema" 項目が追加できるようになりました。これらのプロジェクト項目を追加すると、ウィザードがXSDスキーマセットを様々なXMLソースから作成できるようになります。このスキーマセットはその後プロジェクトに追加され、VB XMLインテリセンスが利用できるようになります。このサポートは以前はダウンロードして利用するようになっていました。詳細は、
ここをご覧ください。
XSD ブラウザも現在VS 2008 SP1に含まれており、XSDスキーマセットを検索することができます。最終版のSP1リリースで、VBのコードエディタでXML要素名(XMLプロパティまたは文字列)上を右クリックすると“XMLスキーマへ移動”を選択できます。これによりXSDブラウザが開かれ、VBプロジェクトのスキーマセットが表示されます。(そして現在の要素を選択します。)
C#
C#コードエディタは、以前はコンパイルしないと分からなかったセマッティックのコードエラーが表示されるようになりました。例えば、不明な型を宣言して使用しようとすると、現在はビルドするまでコンパイルエラーかどうかは分かりませんが、SP1を使用すると、(コンパイルの必要なく)すぐに赤の波線でエラーが表示されます。
VS 2008 SP1にあるデバッガも、LINQ文を評価し、デバッグ時での結果を表示されるようになるなど、改善されています。
LINQ は現在 データソースが"Results View"ノードをデバッガのウォッチウィンドウで表示できるようになりました。このノードを拡張するとLINQ文が評価され、そこから返される具体化されたオブジェクトを検証することができます。
Team Foundation Server の改善
TFS 2008 SP1 にも非常に多くの改善がなされています。詳細は、Brian Harryの Team Foundation Server 2008 SP1 Preview ブログ投稿 をご覧ください。
まとめ
.NET 3.5 SP1 およびVS 2008 SP1 では、全てのタイプの.NET アプリケーションをより構築しやすくするための、多くのバグ修正、パフォーマンス改善、その他の機能改善を提供させて頂いております。非常に互換性のあるサービスパックリリースになっていると思います。
.NET 3.5 SP1 およびVS 2008 SP1の最終リリースは今夏にフリー更新として出荷する予定です。
ベータは現在ここからダウンロードしてお使いいただけます。
Hope this helps,
Scott